森永乳業グループでは、「森永乳業グループ10年ビジョンの実現」を見据え、中期経営計画(※1)と連動させる形で、「サステナビリティサスプラン2030(以下、サスプラン2030)」を策定・推進しています。サスプラン2030では、「食とウェルビーイング」「資源と環境」「人と社会」の3つのテーマと7つのマテリアリティを取り組みの軸にしています。気候変動の緩和と適応を、重要なマテリアリティの1つとして設定しており、2021年3月よりTCFD提言に賛同表明をし、TCFDコンソーシアムに加盟しています。
森永乳業グループの商品は、乳をはじめ、コーヒー豆、茶葉、アロエなど、自然の恵みである農産物を原材料としています。これら農産物を育んできた自然に感謝し、これからも自然環境を守り続けていくため、気候変動に影響する自社およびサプライチェーンの温室効果ガス排出を最小限にするとともに、気候変動の緩和と適応への対応を進めます。
(※1)森永乳業グループ 中期経営計画 2025-28
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/ir/management/plan.html)
森永乳業グループでは、気候変動を含むサステナビリティ経営の実効性を高めるため、中長期の方向性について議論する「サステナビリティ委員会」と具体的な実行施策の推進について議論する「サステナビリティ推進会議」の2つの会議体を設定しています。
森永乳業グループのサステナビリティ経営に関わる重要課題については、サステナビリティ推進会議に紐づく形で「気候変動対策部会」、「酪農部会」、「プラスチック対策部会」、「人権部会」、「ウェルビーイング部会」の5つの部会を設け、部門横断的に構成されたメンバーによる方針策定や戦略立案・実行を図っています。
気候変動関連の課題については、「気候変動対策部会(Scope1,2,3)」「酪農部会(Scope3)」が中心的役割を担い、温室効果ガス排出削減や気候変動適応に向けた方策の検討・推進を進めています。専門的知見が必要な分野については、部会のもとにプロジェクトを設置し、その成果を部会の議論に反映させています。
また、サスプラン2030の達成をより強く動機づけるものとするため、取締役(社外取締役を除く)報酬の評価指標として、サステナビリティ活動の外部評価(FTSE、MSCI)を取り入れています。経営陣自らがサステナビリティ経営の推進に責任を持ち、森永乳業グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上に資するよう、ガバナンス体制を整えています。
なお、気候変動リスクや機会の評価結果は、サステナビリティ推進部を通じて森永乳業グループのリスクマネジメントを担う内部統制委員会の下部組織「リスク管理部会」にも付議されます。
※旧・サステナビリティ委員会(会議体再編に伴い、2025年度よりサステナビリティ推進会議に改称)
森永乳業グループでは、2020年に設置したTCFD分科会からTCFD提言への対応を進めています。気候変動が急速に進み、気候危機としても社会的関心が高まるなか、食品事業者として温室効果ガス排出への影響が相対的に大きい事業特性を踏まえ、気候変動を一層重要な経営課題と位置づけています。そのため、ステークホルダーと共に刻々と変化するリスクと影響の特定やその対応を推進すべく、2025年に分析内容を刷新しています。
気候変動が社会及び森永乳業グループに与える影響に対して、リスク低減や機会の創出を図ることを目的に、中長期的に及ぼすリスクと影響の特定やその対応方針を検討しています。特に事業活動を通じて社会課題を解決することを意識し、「サスプラン2030」に基づいた戦略の元、気候変動課題に対応していきます。
森永乳業グループは、気候変動がもたらす不確実性をもつ事業リスクや機会を予測するため、4℃および1.5℃シナリオ分析の手法を採用しています。これをもとに、社会的関心や政策的な推進から想定される移行リスクと、気候変動による気象パターンの変容が与える影響等の物理リスクの観点から、シナリオ分析を実施しています。気候変動へのレジリエンス性を高めるため、2030年、2050年をマイルストーンに、以下の通りシナリオを定義しています。
| 種別 | 概要 | |
|---|---|---|
| 分析詳細 | 対象範囲 | 国内外連結グループ |
| 対象年 | 2024年(基準年)、2030年(中期)、2050年(長期) | |
| 商品群 | 牛乳、ヨーグルト、飲料、アイス、ビフィズス菌・ラクチュロース関連商品、常温ロングライフ商品、EC商品、微酸性次亜塩素酸水生成装置 | |
| 原材料 | 生乳、コーヒー豆、カカオ | |
| 参照文献 | 4℃シナリオ | IEA WEO 2024:STEPS IPCC AR5:RCP8.5 |
| 1.5℃シナリオ | IEA WEO 2024:NZE(APS) IPCC AR5:RCP2.6 |
|
| その他文献、 ツール等 |
|
|
シナリオ分析を通じて、気候変動関連の事業リスクと機会について財務影響を相対的に評価し、森永乳業グループにおける重要課題を特定しています。具体的な評価方法として、重要性判断の定義に従い、影響度ならびに発生可能性の2軸で評価、整理しています。
各種分析に際した詳細な考察は、以下に整理しております。
本シナリオにおける森永乳業グループの主要なリスク・機会の考察およびその対応方針は、以下の通りです。
| 分類 | 影響 | 影響度 | 発生 可能性 |
発現時期 | 概要 | 対応方針 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 物理 (急性) |
異常気象の激甚化 | 中 | 3 | 短期 ~長期 |
(リスク)異常気象災害が及ぼす拠点資産の物理被害への対応費用および営業停止損害発生 |
|
| 物理 (慢性) |
原材料調達コストの上昇(生乳・コーヒー豆・カカオ) | 中 | 4 | 中期 ~長期 |
(リスク)生乳・コーヒー豆・カカオは、調達量が多く気候変動による影響が大きいことが想定される原材料であり、収量減少ひいては調達コストが増加 |
|
| 平均気温上昇に関わる健康課題への貢献 | 中 | 4 | 中期 ~長期 |
(機会)気温上昇による脱水、栄養不足、腸内環境悪化に対し、牛乳・ヨーグルト・飲料・アイスや、ビフィズス菌・ラクチュロース等の機能性素材の販売を通じて人々の健康課題解決に貢献 | 牛乳・ヨーグルト・飲料・アイスや、ビフィズス菌・ラクチュロースなどの機能性素材の需要拡大に備えた供給体制の構築およびブランド価値向上 | |
| 外出控えによるEC事業の需要増加 | 小 | 4 | 短期 ~長期 |
(機会)猛暑や豪雨などにより、生活者の外出機会が減少しEC事業の需要が増加 | 気候変動に伴う消費行動の変化を的確に捉え、EC商品のブランド価値向上 | |
| 夏季流行食中毒の健康リスク緩和 | 小 | 3 | 長期 | (機会)O157などの夏季流行食中毒増加に対し、細菌抑制に寄与する商品販売を通じて人々の健康リスク緩和に貢献 | 微酸性次亜塩素酸水生成装置ピュアスターのブランド価値向上 |
気候変動により洪水や高潮をはじめとする異常気象の発生頻度の増加、ならびに被害の深刻化が予想されます。こうした異常気象の激甚化は、生産拠点における被害を及ぼすとともに、操業停止による機会損失に陥るリスクがあります。
森永乳業グループの生産拠点は、ハザードマップやAqueductを用いた調査の結果、一部の生産拠点で洪水リスクのある地域に所在していることが判明しました。また、異常気象の激甚化は森永乳業グループの生産活動だけでなくサプライチェーン全体にも影響を及ぼし、原材料調達網が分断するリスクも懸念されます。
これらのリスクに対しては、洪水や高潮に対する追加調査を進め、リスクのある生産拠点における被害の程度をより詳細に把握するとともに、止水板などの対応および事業活動を早期に復旧するためのマニュアル整備を強化してまいります。
森永乳業グループの原材料については、平均気温の上昇に伴い収量の減少が見込まれます。その結果、サプライヤーによる価格転嫁を通じて原材料調達費用が増加する可能性があります。これらのリスクに対しては、調達国・地域・サプライヤーならびに生産体制の最適化を推進するとともに、サプライチェーン全体との連携を通じた持続可能な調達の重要性を認識し、取り組みを進めてまいります。
各原材料に関するリスクについて、以下に考察を示します。
生乳においては、気候変動の影響により平均気温が上昇し、乳牛は夏季に暑熱ストレスを受けやすくなります。その結果、体温調節によるエネルギー消費や食欲低下を通じて、生乳生産量は中長期的に減少することが予想されます。またトウモロコシなど乳牛の飼料においても、気候変動の影響によって収量が減少し、乳牛の飼料コスト増加も見込まれます。これらの影響により調達コストが増えるリスクがあります。
これらのリスクに対しては、2025年度より分科会として新たに酪農部会を設立し、関係省庁・諸団体との密な連携、また酪農家や酪農組織の日常的な訪問による酪農現場・生乳生産の支援を進めてまいります。
また森永乳業グループは海外からも乳原料を調達しており、生乳の動向を踏まえると海外乳原料においても調達コスト増加や調達自体が難しくなるリスクが想定されます。これらのリスクに対しては、調達国の多様化が対応策の1つと考えており、ドイツにある森永乳業グループのMILEI社にて、各種乳原料を製造し調達の柔軟性を計っています。なお、MILEI社では2021年に機能性素材ラクトフェリンの生産能力を増強しており、健康課題への対策にも活用しています。
コーヒー豆は冷涼で多雨な気候を好み、低緯度地方の高地で栽培されますが、平均気温上昇の影響により、栽培可能な地域は徐々に縮小することが見込まれています。その結果、供給量の減少が生じ、調達コストの高騰につながるリスクがあります。
これらのリスクに対しては、持続可能な栽培手法に基づき認証を取得したコーヒー豆使用や植樹等を通じて生産者の活動を支援し、安定的な確保に努めています。また、サプライヤーと連携し、コーヒー農園でのバイオ炭活用による干ばつ・豪雨などの気象変動リスクに強い農地形成など更なる支援の拡大や、コーヒー代替飲料など新たな商品開発の検討もしてまいります。
なお、コーヒー豆においてはTNFDでもLEAPアプローチを活用し自然への依存と影響を分析しています。
https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/resources_and_the_environment/tnfd/
カカオは高温多湿で年間を通じて安定した降雨を必要とし、赤道近傍の低緯度地域で栽培されます。しかし、気候変動による平均気温上昇や降雨パターンの変化、さらには病害虫の拡大等の影響により、栽培適地の変動や収量・品質の不安定化が進むことが予測されます。その結果、調達コストの上昇や安定的な調達の困難化といったリスクが懸念されます。
森永乳業グループでは、カカオを主に加工品として調達しており、生産地と直接的な接点はもちませんが、このようなリスクを踏まえ、まずは一次サプライヤーに対して調達先での取り組みに関するヒアリングを行い、実態の把握をしてまいります。
森永乳業グループではパーム油、木材(紙)なども主要な調達原材料の一つであり、今回分析を実施した原材料の傾向を踏まえると、その他の原材料全般においても、将来的に気候変動の影響による供給量の減少、ひいては調達コストの上昇リスクが想定されます。こうした状況を踏まえ、パーム油についてはRSPO マスバランス認証への切り替え、商品の紙製容器包装についてはFSC®認証紙等環境配慮紙への切り替えにより、持続可能な原材料調達を推進してまいります。
平均気温の上昇による人々への影響として、体内に熱がこもって体温が上昇しやすくなり、体温調節のための発汗量が増えることで、体内の水分やミネラルが失われやすくなります。また、食欲低下や消化機能の低下を招き、必要な栄養素の摂取が不十分になりやすく、熱中症リスクが高まります。さらに、脱水や栄養不足は腸内細菌のバランスを崩し、腸内環境の悪化につながるなど、気候変動によって夏季における健康課題の深刻化が予想されます。
一方でそれらの対策の飲料・食品として、牛乳・ヨーグルトは水分補給・保持および栄養補給の観点、アイスは体温調節の観点で特に効果的に機能します。また、ヨーグルトや機能性素材であるビフィズス菌・ラクチュロースは腸内環境改善の観点で、健康への効果が見込まれます。
森永乳業グループは牛乳・ヨーグルト・飲料・アイスや、ビフィズス菌・ラクチュロースなどの機能性素材を製造・販売していて、こうした人々の健康課題に貢献できると考えており、需要拡大に備えた供給体制の構築およびブランド価値向上を目指してまいります。
猛暑や豪雨などの気候変動の影響により、生活者の外出機会が減少すると想定されます。これに伴い、EC事業に対する需要の増加が見込まれます。
森永乳業グループは、気候変動に伴う消費行動の変化を的確に捉え、EC商品の需要拡大へ備えた供給体制の構築を推進してまいります。
平均気温上昇により、夏季に流行すると予測される腸管出血性大腸菌O157、カンピロバクター、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒増加が懸念されます。
森永乳業グループでは、これらの細菌抑制に寄与する微酸性次亜塩素酸水生成装置ピュアスターの販売拡大を通じて、人々の健康リスクの緩和に貢献できると考えています。
本シナリオにおける森永乳業グループの主要なリスク・機会の考察およびその対応方針は、以下の通りです。
| 分類 | 影響 | 影響度 | 発生 可能性 |
発現時期 | 概要 | 対応方針 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 移行 (政策・ 規制) |
炭素税の導入 | 大 | 5 | 中期 | (リスク)事業活動に伴うGHG排出量への炭素税賦課により対応費用発生 |
|
| プラスチック・リサイクル規制の施行 | 中 | 3 | 中期 | (リスク)石油由来プラスチックの使用規制やリサイクルの義務付けといった規制・政策の施行による対応費用発生 |
|
|
| 顧客・投資家の評判変化 | 中 | 2 | 長期 | (リスク)酪農に伴う環境負荷への社会的関心や規制強化 |
|
|
| 移行 (評判) |
顧客・投資家の評判変化 | 小 | 5 | 中期 ~長期 |
(機会)積極的な気候変動対応による企業価値向上 |
|
| 移行 (技術) |
低炭素技術の進展 | 小 | 3 | 中期 ~長期 |
(機会)低炭素技術の関心が高まり、常温で流通・保管可能な常温ロングライフ商品や賞味期限延長のニーズが高まる |
|
脱炭素化市場が推進されていき、社会全体での温室効果ガス排出量を削減するため、化石燃料由来のエネルギーの使用が規制されます。また、再生可能エネルギー分野などを支援する財源として日本などで炭素税の導入が想定されます。国際エネルギー機関(IEA)の試算(WEO2024)によると、日本を含む先進国では2030年時点で140ドル/トン-CO₂程度の課税が想定されており、森永乳業グループのScope1,2を考慮すると、気候変動リスクの中で影響が大きいと認識しています。
これらのリスクに対しては、「カーボンニュートラルロードマップ2050」を方針に、再生可能エネルギーやグリーン電力、グリーンボンドの活用などの施策を積極的に推進しています。また、運用改善・設備改善・調達改善の最適な削減ミックス戦略の策定や、ICPの見直しおよび活用に取り組んでまいります。
石油由来プラスチックの使用規制やリサイクル義務が課せられた場合、規制対応の一環として、商品包装に使用するプラスチックを従来の石油由来素材からバイオプラスチックなどの代替素材に切り替えることが考えられます。この場合、素材費用が高くなるため、追加的なコスト増加が見込まれます。
また、規制が施行されず化石燃料由来のプラスチックが使用され続けた場合でも、炭素税の影響によりサプライヤーが販売価格に転嫁する可能性があり、実質的なコスト負担が発生するリスクも認識しています。
これらのリスクに対しては、引き続きプラスチック容器包装の軽量化・材質変更・バイオマスプラスチック・リサイクルプラスチックへの置き換えを推進してまいります。
「生乳の利用を避ける」といった消費行動の大規模な変化は考えにくいものの、酪農に伴う環境負荷への社会的関心や規制強化の可能性は潜在的なリスクとして認識しています。
これらのリスクに対しては、2025年度より分科会として新たに酪農部会を設立し、MOラグーンfor Diaryの活用など酪農の環境負荷軽減に取り組むとともに、酪農乳業の栄養および社会的価値向上のための取り組み数の増加を目指しています。
食品業界においても、低炭素技術の関心が高まり、常温で流通・保管が可能な常温ロングライフ商品や賞味期限延長のニーズが高まると考えています。
常温ロングライフ商品は、チルド商品と比較して冷蔵・冷凍の必要がなく、物流・保管・販売の過程において温室効果ガス排出量が低くなります。また、賞味期限が延長できると食品ロス削減につながり、廃棄時における温室効果ガス排出量が低くなります。
森永乳業グループでは既に国内で業界最長(2025年12月現在)賞味期限120日の常温ロングライフ牛乳や、賞味期限216日の常温豆腐等の商品があり、米国で製造する常温豆腐は賞味期限455日と更に長く、米国に留まらず欧州や中東にも輸出しています。低炭素で持続可能的なライフスタイルへの移行が進むと、これらの商品は通常商品と差別化できると考えています。賞味期限延長においても引き続き他の商品含めて注力してまいります。
気候変動により脱炭素化意識が進み社会的関心が強まることで、投資家や金融機関は投融資の判断の際に気候変動を含めたサステナビリティ全般課題を一層注視することが想定されます。これにより、脱炭素化に向けた取り組みを推進することは、資金調達の機会やステークホルダーに対する評判変化をもたらすと一定数想定されます。そのため、森永乳業グループではこうした課題感へ急務に対応することで、機会獲得につながると認識しています。
森永乳業グループにおける気候変動リスクや機会の特定・評価は、気候変動対策部会が担っています。リスクや機会の評価にあたっては、森永乳業グループに与える各リスクの財務的影響を「影響度」として定義し、事象の「発生可能性」も考慮した2軸での評価手法を採用しています。評価結果を踏まえて優先順位付けを行い、重要課題を特定しています。
| 評価 | 閾値 | インパクト |
|---|---|---|
| 大 | ≧10% | 中期経営計画で定める2029年3月期時点の営業利益(440億円)対比で、各リスク・機会項目が10%以上の影響を及ぼすと想定されるもの |
| 中 | ≧5% | 中期経営計画で定める2029年3月期時点の営業利益(440億円)対比で、各リスク・機会項目が5%以上の影響を及ぼすと想定されるもの |
| 小 | <5% | 中期経営計画で定める2029年3月期時点の営業利益(440億円)対比で、各リスク・機会項目が5%未満の影響を及ぼすと想定されるもの |
| 評価 | 閾値 | インパクト | 単発的に発生する事象 (例:異常気象の激甚化など) |
一度発現すると継続的に発現し続ける事象 (例:炭素税、原材料調達コスト上昇など) |
|---|---|---|---|---|
| 5 | >95% | ほぼ確実に発生する | 現在~2035年において、毎年もしくは1年以内に複数回発生すると想定されるもの | 1年以内で発現し続けると想定されるもの |
| 4 | 75% | 発生する可能性が高い | 現在~2035年において、5年毎に1回程度の頻度で発生すると想定されるもの | 1~5年以内で発現し続けると想定されるもの |
| 3 | 50% | 発生する可能性がある | 現在~2035年の10年以内で1回~複数回発生すると想定されるもの | 5~10年以内で発現し続ける状態と想定されるもの |
| 2 | 25% | 発生する可能性が低い | 10年超で1回程度発生すると想定されるもの | 10年超で発現し続けると想定されるもの |
| 1 | <5% | ほぼ確実に発生しない | 今後発生しないと想定されるもの | |
| 評価 | 閾値 | インパクト |
|---|---|---|
| 長期 | ≧5年 | 現在~5年以上先において、発現すると想定されるもの |
| 中期 | 1~5年 | 1~5年以内において、発現すると想定されるもの |
| 短期 | 1年 | 現在(会計年度)において、発現すると想定されるもの |
気候変動のリスク管理にあたっては、重要課題を中心にサステナビリティ推進会議において対応策の検討が行われます。
また、中長期的なリスクについては、サステナビリティ委員会での戦略議論に評価結果を組み込むことで、中長期的なリスク管理を図ります。
一方で、物理リスクをはじめ短期的に発生し得る不確実性の高いリスクについては、リスク管理部会を通じて内部統制委員会に報告され、他のリスクと同一の枠組みで審議のうえ、全社的なリスクマネジメント体制に統合されます。
気候変動への取り組みとして、森永乳業グループでは「サスプラン2030」のもと、気候変動に関連する各リスク項目を対象に、2030年および2050年をマイルストーンとする指標と目標を設定し、グループ全体の進捗を管理しています。
シナリオ分析の結果を踏まえ、温室効果ガス排出量に起因するリスクが特に重要であると認識しています。この影響緩和およびモニタリングとして、森永乳業グループでは2030年および2050年をマイルストーンとするカーボンニュートラル達成に向けた指標と目標を策定しています。
その実現に向けた具体的な削減ロードマップや施策については、「カーボンニュートラルロードマップ2050(Scope1,2)」を策定し、WEBサイト「CO₂をはじめとするGHG削減の戦略と取り組み」(※2)にて公表しています。
なお、Scope1,2,3のカテゴリー1においては環境データの客観的な評価および算定の信頼性を高めることを目的として、LRQAリミテッドによる第三者検証(※3)を取得しています。詳しい環境データはWEBサイト「ESGデータ」(※4)にて掲載しています。
| マテリアリティ | 関連リスク/機会 | 指標 (KPI) |
基準年度排出量 | 2024年度排出量 | 2024年度削減割合 | 2030年度目標 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| (資源と環境) 気候変動の緩和と適応 |
炭素税導入 | Scope1,2 CO₂排出量削減率(2013年度比) |
382千トン-CO₂ | 277千トン-CO₂ | 29.1% | 50%(2025年度より対象範囲をグローバル連結子会社へ拡大) |
| ー | Scope3 GHG排出量削減率(2020年度比) |
2,319千トン-CO₂ | 2,090千トン-CO₂ | 10.7% | 10%(2026年度より対象範囲をグローバル連結子会社へ拡大) |
また、その他の気候変動課題に対する指標と目標およびその進捗は以下の通りです。
| マテリアリティ | 関連リスク/機会 | 指標 (KPI) |
2024年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| (資源と環境) 気候変動の緩和と適応 |
異常気象の激甚化 | 気候変動に対するBCP策定拠点率 ※BCPを策定する必要がある拠点のうち、適応ができている拠点の割合 |
100% ※森永乳業(株)国内直系生産拠点のみ。 今後、国内外連結子会社の気候変動BCP策定を行う |
100% |
| (資源と環境) 環境配慮と資源循環 |
炭素税導入 | 国内生産拠点におけるISO14001認証維持率 | 100% ※国内生産拠点認証100%取得に対する進捗率 |
100% |
| プラスチック・リサイクル 規制の施行 |
石油由来バージンプラスチック使用量の削減率(2013年度比) | 24.9% | 25%以上(2025年度より対象範囲をグローバル連結子会社へ拡大) | |
| (資源と環境) 持続可能な原材料調達 |
原材料調達コストの上昇 | 原材料サプライヤーへの支援拡大 | Sedex加入を通じた、サプライヤーの支援拡大 | サプライヤー支援に関するツールの導入率 100% |
| 原材料調達コストの上昇(パーム油) | RSPOマスバランス認証への切り替え率 | 80.6% | 100%(2028年度まで) | |
| 原材料調達コストの上昇(紙) | FSC認証等環境配慮紙使用割合 | 99.9% | 100%(2025年度より新設、対象範囲をグローバル連結子会社へ拡大) | |
| 顧客・投資家の評判変化 | 酪農乳業の価値向上のための取り組み数の増加 | 新設 | 500件 | |
| (食とウェルビーイング) ウェルビーイングへの貢献 |
平均気温上昇に関わる健康リスク緩和 | 健康配慮に配慮した商品の売上高(2021年度比) ※健康5領域に含む商品 |
1.2倍 | 1.7倍 |
これら指標と目標に対する気候変動課題への取り組み状況はWEBサイト「サステナビリティニュース」(※5)を中心に公表しています。近年実施した取り組みは以下の通りです。また、グリーンボンドの詳細はWEBサイト「サステナブルファイナンス」(※6)にて公表しています。
(※2)資源と環境「CO₂をはじめとするGHG削減の戦略と取り組み」
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/resources_and_the_environment/#accordion-1-heading-1)
(※3)エネルギー使用量・CO₂排出量データに関する第三者保証
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/data/co2_assurance/AS_MorinagaMilk2024.pdf)
(※4)ESGデータ
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/data/)
(※5)サステナビリティニュース
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/news/)
(※6)サステナブルファイナンス
(URL:https://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/susbond/)