「ビヒダス」は発売以来、約半世紀にわたって愛されてきた、森永乳業を代表するロングセラーブランドです。子どもからシニアまで、お客さまの健康維持のために、時代の変化に合わせて進化してきました。新たに「ビヒダス プレーンヨーグルト」をリニューアルし、「省サイズ化」した新容器で、利便性の向上とプラスチック使用量の削減を同時に実現したビヒダスシリーズについて、マーケティング本部事業マーケティング部ヨーグルト・デザート事業部リーダーの渡邉奈央子さんに聞きました。
―― 「ビヒダス」は約半世紀もの間、お客さまから愛され続けています。ロングセラーブランドになった経緯を教えてください。
森永乳業は育児用ミルクの研究から、赤ちゃんのおなかにすむビフィズス菌に着目し、50年以上にわたって研究を続けています。ビフィズス菌は約100種類あり、ヒトにすむ菌と動物にすむ菌では種類が異なっていますが、森永乳業はヒトにすむビフィズス菌にこだわって研究開発をしています。
実は、ビフィズス菌は酸や酸素に弱いという性質を持っています。ビフィズス菌は主に大腸にすんでいるのですが、大腸には酸素がほとんどありません。一方、ヨーグルトには酸素もあり、酸っぱくて酸性でもあります。そのためビフィズス菌入りのヨーグルトの開発にあたっては、研究者たちはヨーグルトにビフィズス菌を加えることに大変苦労したと聞いています。
何年も試行錯誤を重ねた末、1977年にビフィズス菌入り乳製品乳酸菌飲料「森永ビヒダス」を、1978年にビフィズス菌入り発酵乳「森永ビヒダスヨーグルト」を発売し、現在に続くシリーズの歩みが始まりました。
―― 「ビヒダス」には、どんなビフィズス菌が使われているのですか。
「ビヒダス」にはビフィズス菌BB536を使用しています。この菌は、当社が1969年に赤ちゃんから発見したものです。BB536はヒトにすむビフィズス菌のなかでは比較的、酸や酸素に強いという特長があり、整腸作用があります。
ビフィズス菌BB536はこれまでに世界30カ国以上で食品に使われており、今日までに多数の研究論文が発表されています。
当社は「森永ビヒダスヨーグルト」の発売後も、ビフィズス菌を生きたまま大腸に届けるために容器や発酵条件などの改善を重ねました。その結果、1996年、「森永ビヒダス プレーンヨーグルト」が特定保健用食品(トクホ)に認可されました。
これにより、お客さまから大きな信頼をいただき、「ビヒダス」シリーズが飛躍するターニングポイントになりました。
―― 「ビヒダス」の進化について教えてください。
お客さまのニーズや時代の変化に合わせるため、工夫と開発をくりかえし、進化させてきました。例えば、小さな容器(ポット)が四つ連なる「4ポット」。この商品は、忙しい朝でも手軽に食べてもらいたいとの思いから生まれました。
その風味についても、プレーンのほか、「フルーツ味が食べたい」というお客さまの要望に応えて様々なラインナップを増やしてきました。アロエ、ブルーベリー、ストロベリー、ナタデココなど、さまざまなおいしさを楽しんでいただいています。
―― パッケージも進化してきたそうですが。
以前は、ヨーグルトを開けたときにフタの裏にヨーグルトが付着してしまうことがあり、お客さまがスプーンでとったり、お子さまの手を汚してしまうことがありました。この課題を解決するために、水を弾く蓮の葉をヒントにして、ヨーグルトが付着しにくい撥水(はっすい)素材を包材メーカーと共同で製品化しました。この素材はビヒダスヨーグルト4ポットシリーズには2011年10月から採用しましたが、お客さまから感謝の声を多数いただいたほか、2013年には国際的に権威のある「デュポンパッケージング賞」でシルバー賞を受賞しました。今後も中身とともに容器包装にもこだわって進化を続けていきたいと考えています。
※撥水加工パッケージについて詳しくはこちら:https://bifidus.jp/products/cover.html






