peptide

ペプチドMKP®

私たちの体にさまざまな健康効果を与えてくれるペプチド。
牛乳や大豆などに含まれるたんぱく質を分解することで生まれる機能性食品素材です。
ペプチドには様々な種類のものが存在し、
生活習慣病の予防効果、安眠、疲労回復などの多くの効果が報告されています。
ここでは、その中でも森永乳業が開発した「ペプチドMKP®」の働きを見ていきましょう。

健康を
サポートしてくれる
「ペプチド」って
どんなもの?

筋肉、臓器、血液、毛髪など、ヒトの体づくりに欠かすことのできない栄養成分であるたんぱく質。たんぱく質は口から体内に入ると、胃や腸の消化酵素によってアミノ酸にまで分解されますが、この消化の過程で生じるのがペプチドです(図1)。
バラバラになった1個1個の物質がアミノ酸で、そのアミノ酸が2個以上結合したものをペプチドと呼びます。500種類あるといわれているアミノ酸のうち、たんぱく質を構成するのはそのうちの20種類。これら20種類のアミノ酸が何通りにも組み合わさることで、たんぱく質やアミノ酸にはない、ペプチド特有の機能が生み出されるのです。こうしたペプチドの機能が私たちの健康をサポートする心強い味方として注目されています。

たんぱく質の消化の過程を表すグラフ

ペプチドがもたらす
健康効果

ペプチドには牛乳や大豆、ごま由来などさまざまな種類のものがあり、それぞれに健康効果が認められています。高血圧や糖尿病、脂質異常症など日頃の生活習慣が原因に深く関わっている生活習慣病は、放置すれば脳卒中や心不全など深刻な病を引き起こす場合があります。ペプチドにはこれら生活習慣病の予防効果の可能性が示されているものや、ほかにも疲労回復や安眠効果、不安や緊張を和らげる作用、認知機能を改善する作用を持つものがあるなど幅広い効果が期待されています。

赤ちゃんへの想いから
はじまった
ミルクペプチド研究

森永乳業では、長年にわたり牛乳のたんぱく質から作られるミルクペプチドについて研究を重ねてきました。きっかけとなったのは、ミルクアレルギーで育児用ミルクが飲めない赤ちゃんを救いたいという想い。このような赤ちゃんでも安心して飲めるアレルギー疾患用ミルクの開発を目指して、乳たんぱく質を分解しアレルゲン性の低いペプチドにする研究がスタートしました。
1977年に国内初のアレルギー疾患用ミルクが発売されてから今日にいたるまでペプチドの研究が続けられ、ミルクアレルギーにとどまらず、多くの人の健康に役立つ機能があることがわかってきました。そして生活習慣病予防に高い効果が期待できるペプチドMKP®の開発に成功したのです。

血圧を下げる効果のある
ペプチドMKP®

森永乳業が開発したペプチドMKP®は、メチオニン(M)、リジン(K)、プロリン(P)の3つのアミノ酸が順番につながったペプチドです。血圧が高めの方たちを対象としたヒト試験において、MKP®を含むカゼインペプチドを1日500mg(MKPとして100µg・マイクログラム)摂った人は摂らなかった人と比較して有意に血圧が下がり、その効果が確認されています(図2)。
そのメカニズムはACE阻害とよばれるものであり、MKP®が血圧を上昇させる体の働きを抑えているのです。

図2
MKP®を含むカゼインペプチドを摂った人と摂らなかった人(対照群)で、12週間後にどれだけ血圧が下がったのかを表したグラフです。MKP®を含むカゼインペプチドの摂取により、収縮期血圧(いわゆる上の血圧)の低下が認められました。

摂取12週目の収縮期血圧変化量

最低血圧の変化を表すグラフ

被験者:血圧が高め(収縮期血圧130-139 mmHgかつ/
または拡張期血圧85-89 mmHg)の成人男女61名
摂取期間:12週間
*p<0.05 vs 対照群
Yuda et al, Japanese Pharmacology & Therapeutics, 2018より作図

ペプチドMKP®
効果的な取り入れ方は?

血圧降下作用のあるペプチドMKP®は、血圧が高めで生活習慣病に不安がある人や早めに対策しておきたいという人に適した食品素材です。ただし乳アレルギーの方、体調の気になる方、妊娠中の方などでご心配な方は、医師等の専門家にご相談の上お召し上がりください。