ビフィズス菌MCC1274には
どんな効果があるの?

ビフィズス菌MCC1274の効果

継続摂取により認知機能テスト(RBANS)にて複数項目の点数が上昇!

臨床試験を実施した結果、Bifidobacterium breve MCC1274(以降ビフィズス菌MCC1274とする)の摂取により、プラセボ群と比較して、総合的な認知機能の著しい改善が見られました。さらに、即時記憶、視空間・構成、遅延記憶、言語、注意の5つの認知領域のうち、即時記憶、視空間・構成、遅延記憶の点数が顕著に向上しました。

図:認知機能テスト(RBANSスコア)

出典:Xiao et al., Journal of Alzheimer's Disease, 2020
対象:50才~79才の認知機能の低下が疑われる健常な方
摂取期間:16週間
***P<0.0001 vs 対照群

RBANS(アーバンス)スコアとは

1998年に米国のランドルフが開発し、標準化された神経心理学検査の一つ。健常者~中程度の認知症患者を対象に、繰り返し認知機能を評価する事が可能という特徴がある。12の下位検査を行い、それぞれの評価している機能から、即時記憶、視空間・構成、遅延記憶、言語、注意の5つの認知領域を測定する指標得点を算出します。

ビフィズス菌MCC1274って?

ビフィズス菌MCC1274の作用

腸から脳に働きかけて認知機能を改善!

ビフィズス菌MCC1274を摂取すると、酢酸などの代謝産物が腸から吸収され、脳内の炎症反応を抑制することで、認知機能が改善すると考えられています。

図:脳内炎症の抑制

Kobayashi et al., Scientific Reports, 2017, Kurose et al., Beneficial Microbes, 2018, Sampson et al., Cell Host & Microbe, 2015 を参考に作成

腸から脳機能を考える!
「脳腸相関」に注目

腸は第二の脳といわれ、自律神経系やホルモンなどを介して、腸と脳は密接に影響を及ぼしあっています。この双方向的な関連性を指して「脳腸相関」といいます。
近年、脳腸相関に関する論文数は世界で著しく増加しており、精力的に研究されています。アルツハイマー型認知症の原因といわれるアミロイドβの蓄積に、腸内細菌が関係していることや、アルツハイマー型認知症患者の腸内細菌は健常者に比べて多様性が低く、ビフィズス菌の割合が低いという報告もあります。
良好な腸内環境を保つことは認知機能の改善に寄与する可能性が期待されています。

図:脳腸相関

学校法人順天堂理事、順天堂大学名誉教授・特任教授 佐藤信紘 先生

学校法人順天堂理事、
順天堂大学名誉教授・特任教授 佐藤信紘 先生

略歴昭和40年大阪大学医学部卒、ペンシルバニア大学フェロー、大阪大学生化学助手を経て大阪大学第一内科助教授、平成2年順天堂大学消化器内科主任教授、順天堂練馬病院初代院長、大阪警察病院院長、北陸先端科学技術大学院大学客員教授を歴任

軽度認知障害(MCI)と
認知症って何が違うの?

軽度認知障害(MCI)とは?

早期に発見・対策すれば健常に戻れる可能性もある重要な時期

軽度認知障害は認知症の一歩手前の状態で、MCI(Mild Cognitive Impairment)とも呼ばれます。認知症における物忘れのような記憶障害が出るものの症状はまだ軽く、正常な状態と認知症の中間と言えます。

図:非認知症・認知症

※1 出典:日本神経学会監修, 認知症疾患診療ガイドライン 2017
※2 SCD:Subjective Cognitive Decline(主観的認知機能低下)

認知症は老年期に発症することが多い病気ですが、原因物質の蓄積は発症の20年前から始まっていると考えられています。60代後半で認知症を発症するとした場合、40代にはすでに始まっていると言えます。認知症に至るまでのMCIの段階で早期発見・対策をすれば健常に戻る可能性もあります。自覚症状を感じている方はもちろん、自覚症状を感じていない方にとっても早めのケアをすることが大切です。

あなたの記憶力を早速チェック!

認知機能チェック

記憶に関する
簡単なセルフチェックです。

あなたもチェックしてみましょう。

認知機能チェック監修:
愛媛大学大学院抗加齢医学(新田ゼラチン)講座教授 
愛媛大学医学部附属病院 抗加齢予防医療センター長 
伊賀瀬 道也先生

ビフィズス菌MCC1274の
研究の成果はこちら!

研究成果

ビフィズス菌MCC1274に関する研究成果についてご紹介します。

学会発表

  • 2021年7月26日~30日

    アルツハイマー病協会国際会議2021(AAIC2021)
    「Anti-inflammation as one of the mechanisms in the improvement of cognitive function by probiotic Bifidobacterium breve strain (プロバイオティクスであるBifidobacterium breveによる認知機能改善のメカニズムの一つとしての抗炎症作用)」

  • 2021年6月24日

    日本認知症予防学会
    「軽度認知障害の疑いのある方のビフィズス菌摂取による認知機能改善作用に関する検証」
    優秀演題賞である「浦上賞」を受賞

  • 2021年6月14日

    脳科学と脳疾患国際会議(World Congress on The Neuroscience & Brain Disorders)
    「Translation of preclinical studies to human intervention: Potential of Bifidobacterium breve strain in improving cognitive functions(前臨床試験からヒトへの介入へ、Bifidobacterium breveの認知機能改善作用の可能性」

  • 2021年6月11日

    日本基礎老化学会
    Bifidobacterium breve MCC1274の認知機能改善の可能性」

  • 2021年6月2日

    日本腸内細菌学会
    「軽度認知障害におけるビフィズス菌摂取による認知機能改善作用と抗炎症作用」

  • 2021年6月1日

    国際プロバイオティクス-プレバイオティクス学術機関学術大会(International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics(ISAPP)Annual Meeting)
    「Potential of Bifidobacterium breve strain in improving cognitive functions(Bifidobacterium breveの認知機能改善作用の可能性)」

  • 2021年5月19日

    心・気分・微生物機関主催「腸内細菌-腸-脳軸」国際会議(Mind, Mood & Microbes、International Conference on Microbiota-Gut-Brain Axis)
    「Clinical effects of Probiotic Bifidobacterium breve strain in improving cognitive functions(プロバイオティクスであるBifidobacterium breveの認知機能改善作用に関する臨床試験結果)」

  • 2020年11月26日

    日本認知症学会
    「軽度認知障害の方におけるビフィズス菌摂取による認知機能改善作用」