実はとっても重要!赤ちゃんの腸活

「腸活」は大人の健康維持のためと思われがちですが、実は赤ちゃんの頃から、もっと言えば生まれる前からの取り組みがとても重要です。この時期の腸内環境は赤ちゃんのその後の成長や発達に大きな影響を及ぼすとも言われています。赤ちゃんの腸内環境を整えるためにも、早い時期からの取り組みが大切です。

赤ちゃんも「腸活」が必要?

腸活は生まれる前から始まっている?!

赤ちゃんの腸活はいつから必要なの?

「腸活」は、大人の健康維持のために取り組むもの、そんな風に考えていませんか?実は、赤ちゃんにとっても「腸活」は非常に大切です。
私たちと腸内細菌との関係は、お母さんのお腹の中にいるころから始まっています。
赤ちゃんがお母さんのお腹に宿ってから2歳ごろまでの「最初の 1000日」は、大腸が特に成長する時期。この時期の腸内環境づくりは、その後の成長や発達に大きな影響を及ぼすと言われ、重要視されています。

ビフィズス菌は赤ちゃんの大腸を守る心強い味方

赤ちゃんの腸活で特に重視したいのが、代表的な善玉菌の一つである「ビフィズス菌」。数ある腸内細菌の中でも、赤ちゃんの腸内環境の形成において特に心強い味方です。ビフィズス菌は「短鎖脂肪酸」の一種である酢酸を作り出し、 大腸内の悪玉菌の増加を抑えるとともに、腸のバリア機能を高める働きがあります。ビフィズス菌は、離乳期前の赤ちゃんの腸内細菌の過半数を占めるほど赤ちゃんのお腹の中に多くすみ、赤ちゃんを守っていると考えられています。

離乳食開始前の腸内のビフィズス菌割合 52.4%ビフィズス菌 47.6%その他の腸内細菌計 ビフィズス菌 Odamaki et al., BMC Microbiology(2016))

丈夫に育つためにもビフィズス菌が欠かせない

ビフィズス菌の割合が多い腸内環境は、赤ちゃんのお腹を守るだけでなく、成長につれて現れる健康リスクの低下にもつながる、と言われています。お母さんは妊娠期間中から、赤ちゃんは生まれてから産後6カ月ごろまでビフィズス菌を摂取した場合、赤ちゃんのアレルギー発症率が低下した、という研究結果も出ており、この時期にビフィズス菌等で腸内環境を整えることが、将来の健康リスクに影響する可能性が示されています。

「赤ちゃんの腸活」では何をすればいいの?

赤ちゃんの腸内細菌はどこから来るの?

そもそも、赤ちゃんの腸内細菌はどこから来るのでしょうか。腸内細菌は遺伝ではなく、お母さんが持つ腸内細菌や、生まれたときの環境中の細菌が赤ちゃんに伝わると考えられています。お母さんの腸内細菌が赤ちゃんに伝わる経路のひとつとして考えられているのが、赤ちゃんが分娩で通る産道です。産道を通る時にお母さんの腸内細菌が口の中に入り、飲み込むことで受け継ぐ可能性が示されています。お母さんから腸内細菌をもらうのであれば、妊娠期からお母さんが腸活に取り組むことは大切になりそうですね。

お母さんだけでなく、家族みんなでの腸活が大事?!

一見、赤ちゃんの腸には直接関わりがなさそうな「お母さん以外の家族」も、赤ちゃんの腸活に関係しています。実は「ビフィズス菌はお風呂の湯船を介して家族でシェアされる」という論文が発表されています。
つまり、家族が持っているビフィズス菌などの腸内細菌が妊娠中のお母さんや赤ちゃんに届けられるということ。お母さんだけでなく、家族みんなで腸活に取り組み、腸内環境を整えることがポイントです。

赤ちゃんも家族も「うんちチェック」で腸内環境を確認しよう

酸っぱいうんちはビフィズス菌のにおい?

赤ちゃんの腸内環境は、日々の「うんちチェック」で様子を確認しましょう。離乳食前の赤ちゃんのうんちは、独特な酸っぱいにおいがします。これはビフィズス菌が作り出す酢酸のにおい。このにおいは、大人のうんちと様子が違い気になりますが、実は健康な証拠です。離乳食が始まると、食べたものがそのまま出てくることがありますが、赤ちゃんが元気で、定期的に排便があれば心配ありません。

大人のうんちチェックも欠かさずに

赤ちゃんと腸内細菌をシェアするので、家族みんなのうんちチェックも習慣にしたいところです。自分の腸内環境は、うんちやおならのニオイで簡単にチェックできます。においが強い時は腸内環境が乱れ気味の可能性がありますので、水分を多めに摂り、ビフィズス菌入りのヨーグルトやサプリメントで腸内環境を整えることがおすすめです。毎日のトイレの時にこうしたことをちょっと意識しておくだけでも、腸内環境の状態を知ることができます。習慣にできるよう心がけてみてください。

健康な腸内環境のために菌も選ぼう!

「同じ善玉菌なら乳酸菌でもいいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。ビフィズス菌と乳酸菌は、分類学で言うと「ヒトとクラゲ」ほどの大きな違いがある全くの別ものです。ビフィズス菌はもともとヒトや動物の大腸にすんでいる菌です。大腸は全身の健康にも影響すると言われる重要な臓器で、そこに多くすむ善玉菌の代表格がビフィズス菌です。乳酸菌※もすんでいますが、ビフィズス菌の方が圧倒的に多くすんでいます。割合にするとなんと99.9%がビフィズス菌、0.1%が乳酸菌です。大腸の健康にビフィズス菌がいかに重要か分かりますね。ビフィズス菌を摂るならヨーグルトがおススメ。ビフィズス菌は一部の特別なヨーグルトにしか入っていないので、パッケージをよく見て選ぶことがコツですよ。

※旧Lactobacillus属を乳酸菌とした場合

ビフィズス菌入り

森永乳業の、 主なビフィズス菌たちをご紹介します。

ビフィズス菌BB536

bifidobacterium BB536

ビフィズス菌とひと言にいっても、その種類はさまざま!
現在、確認されているだけでも50菌種ほどあり、おなかへの作用や性質もみな異なります。森永乳業が研究を続ける「ビフィズス菌BB536」は、人にすむ種類のおなかに適した菌で、酸や酸素に強いため生き残りやすく、また整腸作用から感染症予防、骨補強作用などの働きをしてくれる優れたビフィズス菌です。ここでは、その働きを見ていきましょう。

ビフィズス菌M-16V

bifidobacterium M-16V

ビフィズス菌は、生まれたての赤ちゃんにとって健康を守るとても大切な菌です。未熟な腸や免疫機能の発達を助けて、赤ちゃんの命が危険に晒されないように見張っているのです。その頼もしい働きぶりをみてみましょう。

ビフィズス菌MCC1274

bifidobacterium MCC1274

軽度認知障害への作用が確認され注目される「ビフィズス菌 MCC1274」。森永乳業が脳と腸の関係を研究する中で見出したビフィズス菌です。その詳しい働きを見ていきましょう。