Topic01 グローバルな取り組み

Topic01 乳の優れた力を、世界の人々に届けたい 森永乳業のグローバル化推進の柱は、乳製品原料と育児用調製粉乳です。海外の国々へ高品質の商品を届けるために、どんな取り組みを進めているのでしょうか。

海外に高品質な商品を届けるための取り組み

育児用調製粉乳を軸に、アジア諸国の人々へ高い技術に裏づけられた信頼を。

海外でも、森永乳業の高品質を追求

経済発展が進むアジア諸国では、育児用調製粉乳の購買層が年々拡大しています。まだ供給が行き渡っていなかった新興国に、森永乳業は長い年月をかけて育児用調製粉乳を定着させ、インドネシアやパキスタンでは現在7~8%のシェアを超えるまでブランドを浸透させてきました。輸出量は毎年10%以上ふえ、パキスタンへの輸出量は、日本国内の供給量を超えるまでに成長しています。
インドネシアでは、同国最大の製薬会社カルベ社との合弁事業として、2007年から現地生産を開始しています。世界でトップクラスと評価される「技術の森永乳業」の高品質を現地でも実現するために、日本の技術者を随時派遣しています。
また、国内の生産部門の技術や知識を習得するための研修「ミルク大学」に、毎年インドネシアから数名の技術者が参加し、徹底した品質管理のシステムと技術を学んでいます。こうした地道な一つひとつの取り組みが、海外での信頼の礎になると考えています。

「栄養インフラ」を広げたい

海外での事業展開は、社会的な使命感を持って進めています。めざすは、「栄養インフラ」の構築です。「栄養インフラ」は、私たちがつくった言葉で、乳の優れた力によって栄養と健康、そしておいしさをお届けする仕組みをも提供することを意味します。
たとえば、30年前の日本では、ヨーグルトを日常的に食べる習慣がありませんでしたが、今は多くの人が健康に配慮して毎日の食事に取り入れています。ですから、まだ乳の力が行き渡っていない海外の人々に「栄養インフラ」としてヨーグルトや飲料をお届けすることは、大きな社会貢献ともいえると考えています。
海外で伝えたいことのひとつが、日本の高品質の「ものづくり」のすばらしさです。商品はもちろん、容器に至るまで、きめ細かな心づかいによる「つくりこみ」がなされています。容器メーカーとの協働により、品質管理、賞味期限、容器リサイクルなどの数々の改善も実現されてきました。その高度で繊細な「つくりこみ」のよろこびや達成感を共有しつつ、森永乳業ブランドの信頼を広げていきたいです。

海外での育児用調製粉乳の売上げ推移 育児用調製粉乳の販売先

ドイツを拠点に、世界が求める高品質な素材で未来をつくっていきます。

文化や言葉の壁を超えて

ミライ(MILEI)社は、1972年に日本とドイツの合弁企業として南ドイツのロイトキルヒ市に設立し、2012年に完全子会社化されました。主力商品はホエイたんぱくなど、育児用調製粉乳や栄養食品の原料となる素材です。販売先はドイツやオランダなどのEU諸国、中国、東南アジア諸国の乳製品・医薬品・食品メーカーです。1990年からはラクトフェリンの製造もはじめ、主に森永乳業に供給するほか、EU諸国でも販売しています。
現在、日本から8人が駐在し(2016年6月時点)、ドイツ人およびトルコや周辺諸国から移民してきた多様なナショナリティーを持つ人たちと働いています。日本では「ホウレンソウ=報告・連絡・相談」による情報共有が重視されますが、ドイツでは他人の責任領域には踏み込まない傾向があり、コミュニケーションが難しいこともあります。日独の異文化理解のためのワークショップの実施やセミナーへの参加、また社内スポーツ行事への参加を通じて、相互理解と交流を深めています。

新工場の建設で、未来に飛躍!

ホエイ、乳たんぱくの供給を通じ、森永乳業グループの海外ビジネスを拡大していく拠点として、ミライ社は位置づけられています。200億円強を投じて建設中の新工場は、質と効率の飛躍的改善をめざすとともに、水のリサイクルから野生動物の生息環境保護まで、厳しい環境保全ルールをクリアした最先端の工場になります。工事完了は2018年の予定です。
現在、力を入れているのは、乳たんぱくの新製品や乳糖の付加価値向上のための開発です。我々の素材はスポーツ栄養食品やシニア栄養食品の品質、機能向上に大きな可能性を開きます。森永乳業が長い年月をかけて育んできた技術、アプリケーションノウハウを活かし、グループのビジネス発展につなげていきたいと思います。
ミライ社では、森永乳業独自の品質管理手法なども取り入れて、品質やコストの管理精度を高める取り組みも進めています。多くの国々に品質の高いホエイ、乳たんぱく製品を安定供給できるよう、また海外のビジネス文化を学びながら、日々チャレンジしています。

左・建設中の新工場では2016 年7 月中旬に一部が先行稼働し、乳糖の生産がスタート。
右・ミライ社CEO フリッケ氏(写真右)、マネジング・ディレクター クチェラ氏(写真中央)とともに。

ホエイたんぱくとは

牛乳に含まれるたんぱく質の一種で、栄養価の高い成分。チーズの製造時にできる上澄みの液に多く含まれます。母乳に含まれるたんぱく質の約6割を占める成分で、育児用ミルクの原料としても使用されます。ミライ社では、「限界濾過膜」の高度な技術でたんぱく質をフィルター(膜)に通し、分離・乾燥させて抽出しています。

政治的な意味での国境が消滅する時代になっていて、食料・食品の開発から供給までグローバルに最適化をはかる企業連合も発足しているのではないでしょうか。森永乳業の社員も企業の壁を超えて、世界中で縦横無尽に活動しているはず! 栄養の最適化や食材・食文化の改善も実現しているといいですね。

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