森永乳業の環境対策

未来に向けて、一つひとつ着実に進めています。今回ご紹介するのは、サステナブルな包装材料の使用と、廃棄物の再資源化の事例です。INPUT とOUTPUT、それぞれにおける環境対策トピックスに注目します。

森林の未来のために、FSC® 認証紙を採用

森永乳業では2012年から、一部の商品の包装材にFSC®認証紙を採用しています。製品を製造・販売するために投入する材料や水、エネルギーなどの「INPUT」の総量からすると、まだ小さな割合ではありますが、社会の動きと連携して着実に進めています。
このFSC® 認証紙について、FSC®ジャパンの河野絵美佳さんに4つの質問にお答えいただくとともに、森永乳業へのメッセージをいただきました。私たちは、地球環境を持続可能な状況にしていくためのひとつの試みとして、今後も継続していきます。

パッケージにFSC ®認証紙を採用した商品

FSC® マークって何?

FSC®マークは、森を守る国際的なマークです。環境保全の視点から適切で、社会的な利益にかない、経済的にも持続可能な森林管理のもとで生産された森林資源を使用していることを、FSC(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)の基準で、第三者の認証機関が審査・認証したものにだけ付けることができます。

なぜ森林管理?

地球上の陸地の約3割が森林です。その森林が、2000~2012年で約2億3,000万haも失われています。1.2 秒毎にサッカー場1 面分という速度で激減しているのです。このまま森林破壊を続けたら、未来の森林資源は枯渇してしまいます。木材を原料とする紙製のパッケージも、十分に製造できなくなってしまいます。

日本での活動は?

FSC®ジャパンは、2015 年に初の「FSC®フォレストウィーク」を開催し、小売店の店頭で消費者にマークのついた製品を探してもらったり、遊びながら学べる教育プログラムを子どもたちに実施したりしました。ロンドンとリオでのオリンピックではFSC®認証を得た木材の調達が求められ、2020 年の東京オリンピックに向けても働きかけを行っています。

海外では?

FSC®認証は、元々は欧米の一般消費者や環境NGOの不買運動を背景に成立した制度です。日本とは社会の問題に対する基本的な意識や姿勢に違いがあり、海外では、環境NGOなどが企業を名指しで批判することもしばしばです。批判を受けた際のリスクヘッジとして、認証製品の調達に取り組んでいる事例もあるようです。


FSC®ジャパン
河野絵美佳さん

商品のパッケージで、森林の大切さの普及啓発を

いまは、より多くの一般消費者にFSC®マークを認知してもらうことが重要です。マークつきの商品を手に取ってもらうだけでなく、同時にその意味を知ってもらうことが必要です。FSC®ジャパンでは認知を広めるために、各メーカーや小売店の皆さまと連携してイベントなどを行っています。特に子ども向けの普及活動が効果的だと考えています。 パッケージは、最も一般消費者に近いプロモーション媒体です。森永乳業さんも商品を通して、FSC®認証を普及していただければ大変ありがたいです。

「おから」の活用で、廃棄物を大幅に削減

廃棄物は、製品の製造・販売の過程で発生する「OUTPUT」の一部です。森永乳業では年間計画・目標を立て、その再資源化に努めています。東京工場では2013年から、豆腐の製造過程でできる「おから」を乳牛の飼料に加工し、森永酪農販売(株)を通じて酪農家に販売しています。大量の「おから」を資源に変え、廃棄物の大幅削減も叶えた優良事例です。

「おから」→乳牛の飼育→「牛乳」!

豆腐にならない「おから」

東京工場で年間1,000万丁製造している豆腐は、保存料や防腐剤を使用せず、紙パックに無菌状態でつめているので製造から10か月保存が可能です。豆腐は、大豆を水に浸し、すり潰して豆乳と「おから」に分離させた後、その豆乳だけをにがりで固めてつくり、「おから」は使われていませんでした。

リサイクル

乳酸発酵がポイント!

2013年10月から「おから」に乳酸菌を混ぜて乳酸発酵させ、乳牛の飼料として加工しています。発酵しているので、保存がしやすく、牛の好む酸味の効いた風味になります。関係会社の森永酪農販売(株)を通じてこの飼料を酪農家に販売しています。

リサイクル

栄養たっぷり。資源を無駄なく。

乳酸発酵させた「おから」は、牧場の乳牛たちの良好な飼料となります。高たんぱく質で安価な飼料として、酪農家の皆さまにも喜ばれています。また、豆腐の原料の大豆が納品時に入っていた袋も、飼料の運搬用の袋として再利用しています。

リサイクル

生乳が加工されて、お客さまの元へ

「おから」の飼料を食べている乳牛から搾乳された生乳は、東京多摩工場へ運ばれて、牛乳などの商品となってお客さまのお手元に届きます。まさに循環のサイクルができているのです。

認証原料・資材を多く利用し、「地球にやさしい」生産活動を行うことで、持続可能な事業に大きく貢献! また、パッケージ不良など品質には問題ないのに販売できない商品を、福祉施設などへ無料で提供する活動が発展し、食品廃棄物発生量も大幅に削減できているはずです。

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