2006年09月29日 サステナビリティ

「社会・環境報告書2006」発行のお知らせ


森永乳業株式会社(本社:東京都港区芝5-33-1 社長:古川紘一)は、この度「社会・環境報告書2006」を発行いたしましたので、お知らせします。

1.社会・環境報告書発行について

森永乳業は、1962年頃から海外の公害対策に学び、排水処理設備を自社開発するなど、環境問題について先進的に取り組んでまいりました。1991年には環境対策室を設置し、環境保全活動の基本方針と環境目標を定めて全工場で環境審査を実施し、地球温暖化防止、省エネルギー、廃棄物削減、リサイクル推進、ISO14001認証取得等の活動に取り組んでまいりました。
このたび発行いたしました「社会・環境報告書2006」では、2005年4月~2006年3月までの森永乳業グループの環境保全活動への取り組み姿勢と活動の成果を、環境省の「環境報告書ガイドライン」を参考にまとめています。年間を通して実施している工場見学、料理教室「エムズキッチン」による食育活動、工場での美化清掃活動などの社会貢献活動、および当社の環境保全活動の目標や結果、紙パックリサイクルの取り組み、廃棄物の処理状況、省資源タイプの包装材料・容器包装採用、環境保全対策のための技術などについて、幅広い層の方にご理解いただくため専門用語に注釈をつけ、図表や写真を取り入れるなど、できるかぎり読みやすくしています。

なお、ホームページでの掲載は10月中旬を予定しております。
また、これまで当社の環境問題への取り組みにつきましては、過去に発行された環境報告書にてご覧いただけます。弊社ホームページの「環境への取り組み」ページに過去の環境報告書を掲載しております。
ホームページ「環境への取り組み」 <http://www.morinagamilk.co.jp/corporate/csr/>

次回(2007年版)の社会・環境報告書は2007年9月発行を予定しております。

2.報告概要

(1)社会への貢献
料理教室「エムズキッチン」での食育を意識した活動やリトルエンゼル育成キャンペーンなど子どもたちの成長を願った活動を始め、毎年1万人を超えるお客さまをお迎えする東京多摩工場や中京工場での工場見学では、森永グループについてご理解を深めていただけるよう努めております。
また、森永乳業グループの各工場では、工場周辺、地域、河川などの自主的な清掃活動のほか、地域の皆さんと協力した活動を行なっています。

(2)コーポレート・ガバナンスとコンプライアンス
企業の社会性向上に取り組み、企業価値の向上をめざしてコーポレート・ガバナンス体制を強化し、内部統制委員会を設置しています。
また企業倫理の徹底をはかるため社長を委員長とする「内部統制委員会コンプライアンス部会」を設置し、本社各部・全事業所および全グループ会社ではコンプライアンスの推進委員を任命し、コンプライアンスの徹底に取り組んでおります。その他、重要な経営課題の一つとしてリスクマネジメントをとらえ、緊急時の連絡体制の確立やリスクの内容に応じた対応などその仕組みの構築に努めています。

(3)本社・研究情報センターのISO14001認証取得
2005年3月までに全ての自社工場でISO14001認証取得を終了し、2006年2月には、本社・研究情報センターにおいても認証取得いたしました。この認証取得では、地球温暖化防止・省エネルギー、廃棄物の発生抑制・省資源化のみならず、研究・購買・商品開発・生産技術・物流・販売の全31部門における本来業務の中で環境を考慮することを認証対象としています。
本社・研究所を中核とする環境マネジメントシステムの構築に向けてさらなる発展をめざしていきます。

(4)環境配慮の製品開発
宅配用牛乳びんを従来の244gから130gへと減量し環境負荷の低減に貢献しました。この軽量びんは(1)びんの減量化(リデュース)、(2)リターナブルびんとしての利用(リユース)、(3)破ビンはガラスカレット化され再びガラスへ(リサイクル)、またプラスチックキャップも回収・再生されゴミ袋や園芸用ポリ容器等に(リサイクル)、と3Rの観点から非常に優れているばかりでなく、胴部にくびれを施し、軽くて持ちやすいといった利用者の使いやすさを配慮した容器にもなっています。

(5)地球温暖化防止と省エネルギー
業界に先がけて導入したコージェネレーションは現在11工場で稼動しており、自家発電の割合は工場全体で使用する電力量のおよそ27%に達しようとしています。
東京多摩工場に設置された40kW太陽光発電装置を始め、風力・太陽光を利用した複合型の発電装置を研究情報センターに設置し、自然エネルギー活用の取り組みも行なっています。
またボイラーなどの燃料についてはクリーンなエネルギーであるガスに転換を進めた結果、燃料の使用量の約60%を都市ガスとLPGガスが占めています。

(6)廃棄物の再資源化率向上と最終処分量削減
2005年度の再資源化率は2004年度の78%から3ポイント増加して81%になりました。また2004年度よりも6ヶ所増となる本工場12ヶ所、関連会社6ヶ所の計18ヶ所で再資源化率90%を達成しました。
2005年度の最終処分量は1,430トンで中期計画基準年の2003年度に比べ39%の削減を達成しました。

(7)紙パックリサイクル推進とグリーン購入
森永乳業グループでは、紙パックリサイクルの推進に協力しており、各事業所に牛乳パック型の回収BOXを設置して、社員の意識向上に努めております。
また、グリーン購入では2005年度の購入金額ベースでグリーン購入比率は63%と前年より3ポイント上昇しました。
なお、「社会・環境報告書2006」は牛乳パックのリサイクル紙を使用しました。

(8)神戸工場の稼動
2006年1月に開設され、西日本地区中核の生産拠点として5月より稼動しました。最新鋭の製造設備だけでなく、排水基準の厳しい瀬戸内海に接しているため、高度処理装置を設置した排水処理設備を備えております。この処理水の一部を中水道として敷地内の緑地への散水やトイレの流し水として再利用しています。また神戸市指定のリサイクルタイル・ブロックを舗装に使用するなどの環境配慮に努めています。 

(9)環境会計
2005年度の環境保全に関する投資額は、排水処理設備の増強、ボイラー燃料ガス化、コージェネレーションの導入など合計で1,765百万円でした。
また、2005年度の環境保全対策による効果は、用水利用の合理化、廃棄物処理費用の削減など、合計で209百万円でした。


 

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